国内旅行業務取扱管理者は、旅行会社への就職やキャリアアップを目指す方に役立つ国家資格です。令和9年度(2027年度)の受験に向けて、受験資格、試験科目、合格率、申込方法を確認していきましょう。
資格取得のメリット
旅行業務取扱管理者は、旅行業法に基づく国家資格です。国内旅行業務取扱管理者試験に合格すると、国内旅行だけを扱う営業所で、旅行業務取扱管理者に選任されるための資格要件を満たせます。
さらに現在旅行業界で働いている方ならば、資格手当(職能手当)がつく場合があります。
信頼度の高い資格なんです
就職・転職に有利?
旅行業者や旅行業者代理業者は、営業所ごとに1人以上の旅行業務取扱管理者を選任する必要があります。国内旅行だけを扱う営業所では、国内または総合旅行業務取扱管理者試験の合格者が選任の対象です。
そのため、旅行会社への就職・転職で、旅行業務の知識を伝える材料になります。鉄道会社や航空会社でも、旅行商品を扱う部門などで知識を生かせるでしょう。ただし、資格が採用や配属を保証するわけではありません。
資格取得の順番は?
まずは国内旅行業務取扱管理者試験に合格しましょう。すると次の総合旅行業務取扱管理者試験では、所定の免除申請を行うことで、「旅行業法及びこれに基づく命令」「国内旅行実務」の2科目が免除になります。
同じ年度の国内試験合格を、その年度の総合試験の免除に使うことは、申込締切の関係でできません。
「約款」と「海外実務」に集中できます
資格取得に必要な費用と学習期間は?
通信講座の受講料は、スクールやコース、教材、サポート内容によって異なります。また
フォーサイト旅行業務取扱管理者講座
や
LEC旅行業務取扱管理者講座
など、スクールによっては割引キャンペーンを実施していることがあるので、必ず確認してください。
教育訓練給付制度を利用したい方は、申込予定のコースが対象かどうか、スクールとハローワークで確認しましょう。指定状況や受給条件は、申込前の確認が必要です。
学習期間は、数か月単位で余裕を持って考えておくと安心です。旅行好きでも、旅行業法や約款、JR運賃の計算には、別に対策が必要になります。まず問題を解き、苦手な科目に使える時間を確保しましょう。
独学か通信講座か?
独学でも合格は目指せます。ただし、市販のテキストには法令や約款、運賃計算など幅広い内容が含まれます。分からない部分を自分で調べながら進められるかが、選ぶ際のポイントです。
仕事が忙しく、学習の順番や計算問題で迷いやすい方は、通信講座を検討してください。例えば、JR運賃の計算を講義で確認し、同じ分野の問題を解く流れなら、つまずいた理由を確かめながら進められます。令和9年度試験に対応する教材かどうかも、申込前に確認しましょう。
試験ガイド
受験資格
なし(ただし、過去に不正をしたなど、観光庁長官により受験を禁止されている者は除く)
試験科目と合格ライン
- 業法(旅行業法及びこれに基づく命令、100点満点)
- 約款(旅行業約款、運送約款及び宿泊約款、100点満点)
- 国内実務(国内旅行実務、100点満点)
合格ラインの目安は、受験するすべての科目で、それぞれ満点の60%以上です。合計点だけで判定されるわけではありません。令和9年度の正式な合格基準は、全国旅行業協会の発表で確認してください。
受験料
受験手数料は8,000円(非課税)、システム利用料は660円(税込)、合計8,660円です(令和8年度実績)。令和9年度の金額は、受験案内の公表後に確認してください。
受験会場
全国47都道府県の指定テストセンターで実施されます(令和8年度実績)。令和9年度の対象会場は、受験者専用サイトで確認してください。会場ごとに実施日時や空席状況が異なります。
令和9年度の実施スケジュール
- 出願
- 令和9年度は公式発表を確認できていません。参考として、令和8年度の全科目受験の申込期間と免除申請期間は、6月18日(木)~7月15日(水)でした。免除申請が受理された方の試験予約は、7月23日(木)まででした。
- 試験日(受験期間)
- 令和9年度は公式発表を確認できていません。例年は9月ごろに、指定期間内から受験日時を選ぶCBT方式で実施されています。令和8年度の実施期間は、9月3日(木)~25日(金)でした。
- 合格発表日
- 令和9年度は公式発表を確認できていません。令和8年度は10月16日(金)11時以降、受験者マイページで結果を確認する方式でした。
CBTは、テストセンターのパソコンで解答する試験方式です。通年で受験できるわけではなく、指定された期間内に受験します。同じ年度の試験期間内に、再受験することはできません。
令和9年度の日程は、2026年10月29日時点で公式発表を確認できていません。上記の令和8年度の日付を、令和9年度の日程と取り違えないようにしてください。最新情報は、国内旅行業務取扱管理者試験を行う全国旅行業協会ホームページでご確認ください。
申込方法は?
書面の願書を取り寄せる方式ではなく、インターネットで申し込みます。受験案内が公表されたら、受付期間内に受験者専用サイトで手続きを進めましょう。
令和8年度は、マイページの作成、顔写真の登録、受験日時と会場の予約、受験料の支払いなどが必要でした。科目免除を希望する方は、免除申請と審査も必要です。
詳しい実施要項は、試験を実施する全国旅行業協会(ANTA)「国内旅行業務取扱管理者試験 受験案内」で確認できます。

受験者数・合格者数・合格率は?
受験者数・合格者数・全体の合格率は次のとおりです。科目免除を受けた方も含む数字であり、全科目受験者だけの合格率とは異なります。
| 国内旅行 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和8年度 | 10,982人 | 3,136人 | 28.6% |
| 令和7年度 | 10,329人 | 3,675人 | 35.6% |
| 令和6年度 | 10,943人 | 3,660人 | 33.4% |
| 令和5年度 | 8,960人 | 3,270人 | 36.5% |
| 令和4年度 | 8,945人 | 3,125人 | 34.9% |
| 令和3年度 | 10,569人 | 4,498人 | 42.6% |
| 令和2年度 | 11,881人 | 4,499人 | 37.9% |
令和8年度の全体合格率は28.6%でした。全科目受験者に限ると26.3%です。得意科目だけでなく、3科目それぞれで合格点を取る準備が大切ですね。
まとめ
ここまで国内旅行業務取扱管理者試験の受験資格や試験科目、合格率などガイドとしてまとめました。
国内旅行実務の運賃・料金計算や観光地理に加え、法令と約款もバランスよく学ぶことが大切です。旅行の安全や取引の公正を支える国家資格を目指して、まずは苦手分野を1つずつ減らしていきましょう。令和9年度の受験案内が出たら、申込期限も忘れずに確認してください。
情報確認日、2026年10月29日。日程・受験料・免除申請は、全国旅行業協会の受験案内とCBT-Solutionsの試験案内を参照しています。令和7年度の統計は、全国旅行業協会の実施結果によります。令和8年度の統計は、協会の公式サイトがメンテナンス中のため原資料を直接確認できず、公式実施結果を出典とする全国農協観光協会の2026年10月20日掲載記事で確認しています。


