旅行業界での就職やキャリアアップに必要とされる資格「国内旅行業務取扱管理者試験」です。本記事では、受験資格、試験科目、合格率、実施スケジュールなどについてまとめます。
資格取得のメリット
旅行業界で唯一の国家資格。旅行業務の管理・運営能力を証明し、旅行業界での就職やキャリアアップに必要とされる資格です。
さらに現在旅行業界で働いている方ならば、資格手当(職能手当)がつく場合があります。
信頼度の高い資格なんです
就職・転職に有利?
旅行業務取扱管理者は法令(旅行業法)により、旅行業務を行う営業所には必置しなくてはいけません。
したがって旅行会社のほか、旅行商品を扱う鉄道会社・航空会社などの就職・転職に有利とされます。
資格取得の順番は?
まずは国内旅行業務取扱管理者試験に合格しましょう。すると次の総合旅行業務取扱管理者試験では、「旅行業法令」「国内旅行実務」の2科目が免除になります。
「約款」と「海外実務」に集中できます
資格取得に必要な費用と学習期間は?
通信講座の場合、高くても数万円程度です(スクールによる)。またフォーサイト旅行業務取扱管理者講座 やLEC旅行業務取扱管理者講座など、スクールによっては割引キャンペーンを実施していることがあるので、必ず確認してください。
さらにユーキャン旅行業務取扱管理者講座のように、教育訓練給付制度(一般教育訓練)対象講座もあります。
また国内旅行業務取扱管理者試験の学習期間は数か月。旅行に関する知識がある方などは、さらに学習期間が短くなります。
独学か通信講座か?
独学でも合格は可能ですが、非効率です。市販のテキストも数百ページあります。
短期間で効率的に合格を目指すなら、合理的なカリキュラムと教材が用意された通信講座一択です。
試験ガイド
受験資格
なし(ただし、過去に不正をしたなど、観光庁長官により受験を禁止されている者は除く)
試験科目と合格ライン
- 業法(旅行業法及びこれに基づく命令、100点満点)
- 約款(旅行業約款、運送約款及び宿泊約款、100点満点)
- 国内実務(国内旅行実務、100点満点)
合格ラインは、例年すべての科目で満点の60%以上の得点を取れば合格とされます。
受験料
(1)受験手数料:5,800円(非課税)
(2)システム利用料:660円(税込)
(ともに令和6年度の場合)
受験会場
全国47都道府県にある試験会場
実施スケジュール
- 出願
- 例年、6月中旬~7月上旬
- 試験日(受験期間)
- 例年9月の受験者が選択した日時(CBT方式↓のため。令和6年度の場合は、令和6年9月5日(木)~27日(金)のうち、受験者が選択した日時)
- 合格発表日
- 例年10月ごろ
CBTとはComputer Based Testingの略であり、全国のテストセンターにおいてパソコンを使用して行う試験方法です
令和7年度の実施スケジュールについては、国内旅行業務取扱管理者試験を行う全国旅行業協会ホームページでご確認ください。
願書の入手方法は?
6月中旬頃の政府官報の公示以降、受験期間が確定し、CBT試験方式での受験が可能になります(申込みは受験者専用サイトにて)。
詳しい実施要項は、試験を実施する全国旅行業協会(ANTA)「国内旅行業務取扱管理者試験 受験案内」で確認できます。
受験者数・合格者数・合格率は?
過去年度の受験者数・合格者数・全体の合格率は次の通りです。
国内旅行 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
令和6年 | 10,943人 | 3,660人 | 33.4% |
令和5年 | 8,960人 | 3,270人 | 36.5% |
令和4年 | 8,945人 | 3,125人 | 34.9% |
令和3年 | 10,569人 | 4,498人 | 42.6% |
令和2年 | 11,881人 | 4,499人 | 37.9% |
だいたい10人受けると、3人~4人合格する感じです。
まとめ
ここまで国内旅行業務取扱管理者試験の受験資格や試験科目、合格率などガイドとしてまとめました。
運賃料金計算や海外実務など受験生が苦手とする分野もある国内旅行業務取扱管理者試験ですが、お客様に快適な旅行を提供する国家資格と考えれば、合格に向けて勉強も続くはず。ぜひ頑張ってください!